心理カウンセラーは、人の心に寄り添い悩みや不安を整理して、問題を解消へと導いていく仕事です。
大変価値のある仕事ですが、「心理カウンセラーに興味がある!」というだけでは、仕事を続けていくことが難しいケースも少なくありません。
そのため、”自分が心理カウンセラーに向いているか?”を事前に理解しておくことも大事です。
そこでこの記事では、「心理カウンセラーに向いている人・あまり向かない人の特徴」から、必要になってくるスキルなどについてご紹介していきます。
心理カウンセラーはどんな仕事?

心理カウンセラーは、人の心の悩みやストレス、不安などに寄り添い、心理的なサポートを行う専門職です。
相談者が抱える問題を一緒に整理し、気持ちを理解することで前向きな行動がとれるように導いていきます。
具体的には、「カウンセリングを通じて話を聴く」「心理テストを用いて心の状態を分析する」などです。
病院や学校、福祉施設はもちろん、一般企業やカウンセリングルーム、最近ではオンラインでのカウンセリングなど働く場所は多岐にわたります。
人の心と真摯に向き合う仕事であるため、専門的な知識とともに高い共感力も求められるのです。
悩みを抱える人に安心感を与え、再び笑顔を取り戻してもらうための重要な役割を担っています!
心理カウンセラーに向いている人の特徴11選


心理カウンセラーに向いている人には、いくつかの共通する性格や考え方があります。
カウンセリングの現場では、相手の心に寄り添い、状況を客観的に見ながらサポートしていく力が求められます。
まずは、実際に心理カウンセラーとして活躍している人たちに見られる特徴について解説していきます。
カウンセリングの仕事を通して人を支えたいと考えている方は、「ぜひ自分に当てはまる点があるか?」確認してみてください!
人の話をじっくり聞ける
心理カウンセラーにとって、相手の話を丁寧に聴く姿勢は最も大切な資質のひとつです。
相談者の言葉の裏にある感情や思いをくみ取ることで、深い信頼関係を築いていくことができます。
「相手が何を伝えたいのか?」を焦らずに聞き取り、沈黙を恐れずに受け止められることも重要です。
自分の意見を押しつけず、相手のペースに合わせて聴ける人はカウンセラーに向いているでしょう。
聞き上手な人ほど、相談者の安心感を引き出すことができ、心の扉を開くサポートができます!
共感力が高い
相手の気持ちを自分のことのように感じ取れる共感力は、心理カウンセラーに欠かせません。
相談者が「この人は自分をわかってくれる!」と感じることで、心を開きやすくする状況とも言えます。
共感とは単なる同情ではなく、相手の立場や背景を理解しようとする誠実な姿勢のことです。
相手の感情を尊重しながら寄り添える方は、自然と信頼される存在になれるでしょう。
また、相談者のつらさに共鳴しすぎないようにバランスを取ることも求められます。
【繊細さ】+【冷静さ】を併せ持つ人が理想的です!
冷静に物事を判断できる
感情的にならず、状況を客観的に見つめられる冷静さも心理カウンセラーにとって重要です。
相談者の悩みが深刻な場合でも、感情に流されず落ち着いて対応する必要があります。
冷静な判断力を持つことで、より的確なアドバイスや対応ができるようになります。
ときには緊張感のある場面でも、冷静さを保つことで相談者に安心感を与えることができます。
感情の波に左右されず、状況を多面的に見られる人は、安定したサポートを行うことができるでしょう。
人の成長を支えるのが好き
心理カウンセラーの仕事は、相談者が少しずつ前向きに変わっていく過程を支えることです。
人の成長や変化を一緒に喜べる人は、この仕事に大きなやりがいを感じられるはずです。
カウンセリングでは、相談者自身のペースを尊重しながら長い時間をかけて寄り添うことが求められます。
すぐに結果が出ない中でも、焦らずに相手の努力を見守っていく姿勢が大切です。
人とのコミュニケーションが好き・得意
心理カウンセラーは、信頼関係を築くために高いコミュニケーション能力が求められます。
「相手の立場に立って話を聞く」「わかりやすい言葉で伝える」などの力が必要になってくるのです。
穏やかで話しやすい雰囲気を作れる人は、相談者に安心感を与えることができます。
また、表情や声のトーン、姿勢などの非言語的な要素も重要で、これらが相手に安心感を与える要素にもなります。
会話の中で自然に相手の気持ちを引き出せる人は、心理カウンセラーに向いているといえるでしょう!
忍耐力がある
カウンセリングの効果はすぐに表れるものではなく、長期的な関わりが必要になることも多くあります。
焦らずに相手の変化を見守れる忍耐力は、この仕事にとって非常に大切な能力です。
相談者が一時的に後退してしまうこともありますが、それを責めずに受け入れ、前に進むためのサポートを続ける力が求められます。
目に見える成果が出なくても「寄り添い続けること」に意味があると理解できる人は、心理カウンセラーに向いています。
時間をかけて人を支えることに価値を感じられる人ほど、この仕事に適しています!
自分の感情をコントロールできる
心理カウンセラー自身が感情に流されてしまうと、冷静なサポートが難しくなります。
自分の気持ちを客観的に見つめ、適切にコントロールできる方は安定した対応ができます。
怒りや悲しみ、驚きなどさまざまな感情を感じながらも、必要以上に表に出さないことが大切になってくるのです。
どんな状況でも落ち着いていられることが、信頼されるカウンセラーの条件です。
自分自身のストレスケアやメンタルコントロールを意識している人ほど、長く安定して働くことができるでしょう!
責任感が強い
心理カウンセラーは、人の人生や心に関わる責任の重い仕事ともいえます。
相談内容によっては慎重な対応が求められるため、倫理観と責任感を持つことが欠かせません。
誠実な対応を心がけられる人ほど、相談者から深く信頼されるようになっていきます。
また、専門職としての立場を理解し、業務上のルールや守秘義務をきちんと守る意識も必須です。
自分の言葉や行動が相手に与える影響を常に意識することができる人は、安心して任せられるカウンセラーになれます。
学び続ける姿勢がある
心理学は日々新しい知見が生まれる分野であり、常に学び続ける姿勢も必要です。
資格取得後も、研修や勉強会に参加してスキルを磨く方がたくさんいます。
心理学の理論や技法だけでなく、社会の変化や新しいサポート方法にもアンテナを張ることが求められます。
知識のアップデートを怠らない人ほど、より専門性の高いサポートができるようになります。
他人を尊重できる
相談者の価値観や考え方を受け入れ、否定せずに尊重できることも心理カウンセラーの基本です。
人にはそれぞれ異なる背景や経験があり、その違いを理解しようとする姿勢もカウンセラーには求められます。
いろいろな人と関わる心理カウンセラーには、柔軟で寛容な心が欠かせません。
「人間関係における違いを楽しめる人」「多様性を肯定的に捉えられる」方にも向いている職業です!
秘密を守れる
相談者との信頼関係を築くには、守秘義務を守ることが絶対条件です。
心理カウンセラーは職務上、相談内容を外部に漏らすことはできません。
たとえ日常の会話の中でも、どんなに砕けた雰囲気でも「言ってはいけないことを守れるか?」が大切なのです。
相談者のプライバシーを守る意識を常に持ち、信頼に応えられる人が心理カウンセラーとして求められています。
”ここでご紹介した特徴はあくまで一例”で、他にも向いている方はたくさんいます!
心理カウンセラーにあまり向かない人の特徴


向き・不向きを知ることは、ミスマッチを防ぐ上で重要です。
自分に合わない面があると、相談者への対応はもちろん、仕事自体に強いストレスを感じることも少なくありません。
人に関心がない
人に関心がない方は、相談者のために必要なサポートを考えることができず、話を聞き出すことも難しくなります。
心理カウンセラーの仕事では、相手の言葉だけでなく、表情やしぐさ、声のトーンなどからも気持ちを読み取る力が求められます。
人への興味関心が薄い場合、カウンセリング自体が苦痛に感じてしまうこともあるため、自分の関心の持ち方を見つめ直す必要もあるかもしれません。
共感が苦手で冷淡に見えやすい
相手の気持ちに寄り添うことが難しい場合、相談者に安心感を与えることができません。
心理カウンセラーにとって「共感」は最も重要なスキルの一つです。
共感とは、相手に同情することではなく、相手の立場に立って理解する姿勢を持つことです。
日常生活の中で、「相手の話に耳を傾ける」「小さな思いやりを意識する」ことで共感力を育むことができます!
人の悩みに過剰に引き込まれてしまう
心理カウンセラーの仕事では、相談者の深い悩みや苦しみを聞くことが多いです。
その際、相手の問題を自分のことのように抱え込みすぎると、心の負担が大きくなり、燃え尽きてしまう可能性もあります。
心理カウンセラーには共感力が必須ですが、それと同時に「相談者との距離感」の両立が求められます。
冷静さと優しさを両立するバランス感覚も必要なのです。
自分の意見を押し付けてしまう
心理カウンセラーはアドバイスをする職業ではなく、相談者が自分の中にある答えに気づけるようサポートする役割です。
つい「こうすべき!」と導いてしまう方は、相談者の自立を妨げてしまうこともあります。
相手を尊重し、価値観を押し付けずにサポートする姿勢が大切になってきます。
自分の意見を控え、相手の話を丁寧に受け止めることが求められています!
感情の起伏が激しい
心理カウンセラーには、穏やかで安定した対応力が求められます。
感情の起伏が激しいと、クライアントが安心して話せなくなったり、信頼関係が崩れることもあります。
日常の中でストレスをコントロールする方法を身につけ、自分の感情を落ち着かせる練習をすることも必要です。
結果をすぐに求める
心理カウンセリングは、すぐに成果が出るものではありません。
相談者が少しずつ自分の考えや行動を変えていく過程を見守る仕事なのです。
短期間で明確な結果を求めすぎると、焦りやフラストレーションを感じやすくなってしまいます。
長期的な視点を持ち、変化の過程を大切にする姿勢がカウンセラーには重要です。
対人ストレスが高め
心理カウンセラーは、日々さまざまな背景を持つ人と関わります。
そのため、対人関係に強いストレスを感じやすい方は、仕事を続けるのが難しくなることもあるでしょう。
ただ、ストレス耐性は訓練で高めることができます。
まずは自分のストレス傾向を理解し、無理のない範囲で人と関わる練習を重ねることがポイントです。
守秘義務や職業倫理に無頓着
心理カウンセラーには、守秘義務を守る責任があります。
相談者の個人情報を外部に漏らしたり、軽率な発言をすることは絶対に避けなければなりません。
倫理観が欠けていると、信頼関係が崩れ、重大なトラブルにつながってしまいます。
ルールを守る意識と、職業倫理を学ぶ姿勢を持つことが欠かせません。
もちろん、こうした向かない人の特徴を持っていても、その時点で「心理カウンセラーになれない」というものでもありません。
心理学やカウンセリング技術を学ぶ過程で、自分自身を変えていくことで”カウンセラーに向くようになる”ということも可能です!
心理カウンセラーに必要になってくるスキル


心理カウンセラーは「聞く力」だけでなく、専門的な知識や柔軟なコミュニケーション力など、多面的なスキルを求められます。
単に相談を受けるだけではなく、相手の心の動きを理解し、言葉の奥にある本音を引き出すための洞察力も重要なのです。
ここでは、実務で特に重視されるカウンセラーの能力についてご紹介していきます。
心理学に関する知識
心理カウンセラーにとって、心理学に関する知識は仕事の基礎です。
相談者ごとに適切なサポートを行うには、「心理学を学ぶ」「関連する資格を取得する」といった学習の積み重ねが欠かせません。
人の心は複雑で、単純なアドバイスでは解決できないことが多いため、専門的な理論や臨床的知見が重要になります。
専門知識があることで、自信を持って相談者に対応でき、相手にも信頼感や安心感を与えられるでしょう。
臨床心理学・発達心理学・社会心理学など、幅広い分野を学ぶ姿勢が、カウンセラーとしての深みを育てます!
傾聴力
相手の話を丁寧に聴く「傾聴」は、心理カウンセラーの基本中の基本です。
相手の言葉を遮らずに最後まで聴くことで、相談者は「受け入れられた」と感じ、安心して心を開けるようになります。
傾聴とは、単に聞くだけでなく、相手の感情や価値観を尊重しながら理解しようとする姿勢です。
話の内容だけでなく、表情や声のトーン、沈黙の意味にも注意を向けることが求められます。
この力は経験と意識的なトレーニングによって向上していきます。
コミュニケーション能力
信頼関係を築くためには、相手が話しやすい空気をつくるコミュニケーション能力が欠かせません。
心理カウンセラーは一方的に話すのではなく、相談者が安心して話せる環境を整えることが大切です。
「穏やかな口調」「柔らかな表情」「適度な相づち」「沈黙の取り方」ひとつで、相手の心の扉が開くこともあります。
ときには、言葉にしづらい感情を察して、そっと寄り添うことも必要になってくるのです。
こうしたスキルは、日々のカウンセリング経験を通じて磨かれていくものでもあります!
観察とアセスメント力
相談者の言葉だけでなく、表情や姿勢、視線、声のトーンなど、非言語的なサインを読み取る力も心理カウンセラーに求められます。
この「観察力」と「アセスメント力」は、相手の心理状態を的確に理解するための重要な要素です。
訓練や経験を重ねることで、些細な変化にも気づけるようになります。
日常生活でも、人の様子を観察し、どのような感情が表れているかを意識的に分析する習慣を持つことが役立ちます。
問題解決能力
心理カウンセラーは、相談者の悩みをただ聞くだけではなく、問題の本質を整理し、少しずつ解決に導く役割を担います。
そのためには、心理学的な理論を理解しつつ、状況に応じた柔軟な思考を持つことが求められます。
相談者が抱える悩みの背景には、過去の経験や環境的要因が複雑に絡んでいることも多いため、原因を急いで断定せず、慎重に見立てることが大切です。
心理カウンセラー自身が冷静であることも必要で、感情に流されず論理的に整理できる力が信頼につながっていきます。
忍耐力
心理カウンセリングの現場では、相談者がすぐに悩みを打ち明けられないことが多くあります。
「人に言いづらい」「何から話せばいいかわからない」と感じる人に対して、焦らず辛抱強く待つことが心理カウンセラーにとって重要なのです。
相手のペースを尊重し、安心して話せる雰囲気をつくることが、心を開いてもらう第一歩です。
カウンセリングはすぐに結果が出るものではなく、時には長期的な関わりが必要になることも少なくありません。
その中で、変化の兆しを見逃さず、小さな成長を一緒に喜べる姿勢が求められます。
忍耐力を持って寄り添うことで、相談者の信頼を深め、より良い関係を築いていくことができるのです!
心理カウンセラーになる方法


心理カウンセラーになるためには、まず心理学の基礎知識を学ぶことが必要です。
大学や専門学校で心理学を専攻し、理論と実践の両面を身につけるのが一般的です。
その上で、「公認心理師」や「臨床心理士」などの資格を取得すると、より専門的な職場で働けるようになります。
資格取得の際には、大学院への進学や実務経験など、一定の条件を満たすことも求められることも多いです。
ただ最近では、通信講座や民間資格を活用して心理カウンセリングを学ぶ人も増えています。
心理カウンセラーになるだけでなく、「日常や仕事での人間関係を円滑にする」という目的で心理学を学ぶ方もたくさんいます!
心理カウンセラーになるために重要な資格


心理カウンセラーを目指す際は、資格がなくても活動することはできます。
とはいえ、「仕事につなげる」「相談者からの信頼感を高める」などの場合には、資格を持つことは必須とも言えるでしょう。
特に国家資格である公認心理師は、病院や学校などで働く際に信頼性の高い資格です。
大学や大学院で心理学を学び、指定の実習を経て国家試験に合格する必要があります。
また、民間資格の臨床心理士も専門性の高い資格として知られています。
民間資格であっても、取得すれば就職や独立の際に有利になるケースも多いです。
「自分がどの分野で活躍したいのか?」を明確にし、それに合った資格を選ぶことが成功への近道です!
心理カウンセラーが活躍できる場所


心理カウンセラーは、人の心のケアが求められるさまざまな現場で活躍しています。
代表的な職場としては、病院・クリニックや学校、企業、福祉施設、カウンセリングルームなどがあります。
医療機関ではうつ病や不安障害などの心理的症状に対応し、学校では生徒の心のサポートなどを行います。
企業では社員のメンタルヘルス対策を担い、働きやすい職場づくりにも貢献します。
さらに、独立して個人のカウンセリングルームを開設する道も心理カウンセラーにはあります。
不安や疑問を抱えがちな現代社会では、心理カウンセラーの活躍の場がさらに広がっていくことが予想できます!
心理カウンセラーとしてのやりがい
心理カウンセラーの仕事は、決して楽ではありませんが、大きなやりがいがある大切な仕事です。
相談者が少しずつ変化していく姿を見られるのは、「他の仕事にはない喜び」と言えるかもしれません。
人の成長に関われる
悩みを抱えていた方が前向きに生きられるようになる過程を支えられることは、心理カウンセラーならではの達成感でしょう。
相談当初は暗かった表情が次第に明るくなり、自分らしさを取り戻していく姿を見るたびに、大きな喜びを感じることができます。
言葉を通じて人の心を支えることができる点に、深い充実感を感じる人も多いです。
自分自身の成長につながる
人をサポートする経験を通じて、自分自身の考え方や価値観も磨かれていきます。
相談者と向き合う中で、さまざまな生き方や考え方に触れ、自分の視野も広がっていくのです。
心理カウンセラーは、常に自分を見つめ直す機会の多い仕事ともいえます。
人と関わる中で得られる気づきや学びは、カウンセラー自身の人生そのものを豊かにしてくれることも多いです!
まとめ
心理カウンセラーに向いている人は、「人の心に関心があり、誠実に向き合える人」です。
特別な才能よりも、相手を思いやる姿勢と継続的な努力が求められます。
とはいえ、今の段階では向いている人の特徴に当てはまらなくても、心理学の勉強を通して向いている人へと成長していく可能性も当然あります。
自分の性格や考え方を見つめながら、「人の支えになりたい!」という思いを大切にしていきましょう。
心理カウンセラーは、誰かの人生を支えると同時に、自分自身の成長を実感できる素晴らしい職業です。
努力を重ねることで、あなたの優しさと誠実さが、誰かの希望の光となる日がきっと来るはずです!







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